KIDS心のレゾナントシンポジウム 
なぜKIDSがシンポジウムを  


KIDSの歩みと考え方
「なぜ、KIDSはシンポジウムを行おうとしているのか」
社会貢献のFlow化

 現在の日本では「社会貢献」は「Stock化」、すなわち、単独の目的を達成するためにあって固定化してしまっている(例:老人介護とその介助ボランティア)。また、日ごろの活動を客観的に評価する機会・される機会が乏しいため、自らの活動の他者から見た意義や客観的な価値もわからないことが多い。

 経済的な観点からは「Stock」と「Flow」はその量がバランスしていることが望ましく、また健全な状態であると言われる。しかし社会貢献ではStockが圧倒的に多く、Flow化した社会貢献の例を見ることは少ない。では、Flow化するとはどういうことなのであろうか。Flow化した社会貢献とは、ある活動が、その本来の活動や目的以上の価値をもち、活性化されている状態をいう。

 具体的には、ます、自分たちができる「何か」が自分たちの考えている以上に価値があり、他の場面でも役に立ち、それを連携していくことで今まで考えていなかったことができるようになる、ということを自覚することである。そして「自分たちはこういうことができるが、このスキルを必要としている人・場はないか」、と自分から声をかけることが必要である。情報の発信・受信によってパートナーシップを見出し、そして連携していくことにより、それぞれの長所を生かし短所を補完しあえる状況ができれば、それぞれの活動はより付加価値をましていくはずである。これは、個人のレベルにも、団体のレベルでもあてはまる。

 一方、Flow化を行うにはその経験が必要だが、多くの社会貢献活動を行う個人や団体にはその経験がなく、どのようにおこなっていいかわからない。同じような思いをもつ団体や活動が集い、意見交換をするようなきっかけと、その場が必要であり、シンポジウムはその一つの形なのである。

KIDSはなにをしてきたのか

 KIDSは、ハンディキャップのある子どものために何かをしたいという「ひらめき」や「想い」を実践してきた。

 社会人の多くは、社会のために何かをしたいという「想い」はあっても、自分にはスキルはなく、何をやっていいかも具体的にはわからない、というケースが多い。KIDSでは、その成り立ちの初めから、個々人の持っているスキルが「役に立つスキルである」ということを認め、実際にその力を活動に還元させてきた。例えば、銀行員には経理を、ITの研究者には会員や活動の参加者を管理するデータベースの作成を、営業の経験者に資金調達を担当してもらってきた。「あなたのスキルは価値あるもので、私たちは必要としている」と声をかけると、多くの人が無償でそのスキルを提供してくれた。そのようなスキルを結集し、一つずつプロジェクトを積み上げてきたのである。

 別の角度からみると、KIDSは、「大人が子どもとディズニーランドで遊ぶ」という日常の一コマを、多くの人数で行うことで価値を加えていった。ボランティアとしてはハードルの低い内容は、多くの社会人をひきつけた。また、社員に社会貢献活動をさせたい、と考える企業にとっては社員を送る場となり、法人として貢献したい企業にとっては、寄付先となった。子どもたちにとっては大好きな夢の国で、初めて会うお兄さんやお姉さんと1日過ごす、体験の場となっている。規模の大きさがければなしえなかった「出会い」を創出した経験を通じ、KIDSは「広がり」の意味の重要さを体感し、その他の活動にも応用するようになった。

 このようにして積み上げた12年の活動を通じてKIDSは、小さな想いや可能性を響かせあう「レゾナント」の重要性を再確認し、自分たちと響いてくれる人や団体を求めるとともに、自分たち以外でも響きあえるパートナーを見つけてもらうべく、その場を提供したいと思っている。